リアプノフ関数法による旋回クレーンの振れ止め制御

概論

旋回クレーンは荷重巻上げ下げ、ブーム起伏、旋回の3動作を用いて、出来るだけ速く荷物を任意の場所に運ぶ機構です。その際振動が生じると目標位置付近で振れが残り、また突風などの外乱による予期せぬ振れが生じると荷役が困難になります。

現状においては、熟練者の技術や勘などに頼ることが多く、安全性、経済性の向上からその自動化が望まれています。本研究では安定理論であるリアプノフ関数法に基づき、旋回角度と起伏角度を同時に制御することができる 非線形コントローラを開発し、実機実験において旋回方向と半径方向の両方向の振れ止めについて良好な結果を得ることができました。

また、旋回クレーンを用いた直線搬送制御についても研究の対象としました。直線搬送制御は、短時間で目標位置まで搬送できる、旋回搬送に比べて荷振れが生じにくい、狭い場所での効率が良いなどの利点が挙げられます。

旋回制御と直線搬送制御

実験機

実験機

クレーンモデル

クレーンのモデル図直線搬送のモデル

制御システムの概要

制御システム

実験結果

無制御時では荷振れが生じていますが,制御を行うことによって荷振れが抑制されていることがわかります.また,旋回制御時のみのときに比べて,起伏方向にも制御を加えたときのほうが,外乱を加えたときにもより安定した制御ができていることがわかります.

旋回・起伏制御時の振れ止め結果

ジャイロセンサを用いた振れ止め制御(動画)

動画 球面振れ ジャイロセンサ
無制御 制御 補正なし 補正あり
動画1
  • 振れ止め制御:あり
  • センサ補正:途中からあり
  • ×
    (18秒まで)

    (18秒以降)
    動画2
  • 振れ止め制御:あり
  • センサ補正:なし
  • × ×
    動画3
  • 振れ止め制御:あり
  • センサ補正:あり
  • × ×
    動画4
  • 振れ止め制御:途中からあり
  • センサ補正:あり

  • (25秒まで)

    (26秒から)
    ×